大和ハウスグループのまちづくり事例

日本最先端のバイオメディカルタウン
キングスカイフロントA地區(qū)

: 快適、つながり、環(huán)境性、地域性

神奈川県川崎市

世界最高水準の研究開発から新産業(yè)の創(chuàng)出を目指す殿町國際戦略拠點「キングスカイフロント」。そのA地區(qū)にて賑わい?交流を活性化するまちづくりに取り組んでいます。

敷地面積：46,172.96m²
施設：ホテル1棟、研究棟2棟（一次開発）、研究棟3棟（二次開発）

殿町國際戦略拠點「キングスカイフロント」は、最先端のライフサイエンス?環(huán)境分野の企業(yè)?研究機関が集積するエリアとして整備が進むオープンイノベーション拠點です。69機関の進出（2020年4月1日現(xiàn)在）が決定し、研究機関の連攜で新たなイノベーションを創(chuàng)出。2021年度には、キングスカイフロントと東京國際空港（羽田空港）を結(jié)ぶ「羽田連絡道路」の開通が予定され、羽田第1ゾーン、第2ゾーン開発との相乗効果で、今後ますます人やモノ、最先端の技術が集積すると期待が高まっています。

キングスカイフロントの用地は、都市再生機構がいすゞ自動車川崎工場跡地を取得し、區(qū)畫整理をして分譲。大和ハウス工業(yè)は、2014年6月にキングスカイフロント「A地區(qū)」に、東京ドーム約1個分となる4.6haの土地を取得しました。

同月、當社と川崎市で「川崎市と大和ハウス工業(yè)によるキングスカイフロントまちづくりに関する覚書」を締結(jié)。羽田空港に近接する立地を活かし、キングスカイフロントのコンセプトである「最先端のライフサイエンス産業(yè)?研究機関が集積する國際戦略拠點」としてのまちづくりを行うべく、A地區(qū)に「賑わい?交流機能」を創(chuàng)出する開発に著手しました。

開発にあたり、川崎市や地域住民の方々は「工業(yè)団地のように進出企業(yè)の各敷地がフェンスで區(qū)切られ、各々の企業(yè)がどのような事業(yè)をやっているのかわからない」「無機質(zhì)?無秩序な開発が進んでいくのでは？」と危懼されていました。當社では、人を呼び込み、賑わいのある街並みを形成するため、誰でも敷地に入ることができ、他企業(yè)とも交流しやすいよう、フェンスのない開放的な地區(qū)を計畫。交流の場も隨所に設け、川崎市や地域住民の不安を払拭しながら最先端の企業(yè)?機関の集積を図っています。

さらに、建築を通じた「まちづくり企業(yè)」として、企業(yè)間の連攜やスタートアップなどを育成する仕組みづくり（エコシステムの構築）にまで踏み込んでプロジェクトを推進しています。

快適な空間の形成?維持

公園と一體化したまちの中に、開放的な交流空間を設計

川崎市と密に連攜を取りながら、公園との一體空間の形成に取り組んでいます。具體的には、A地區(qū)に隣接した2つの既存公園を緑で南北につなぐ「プロムナード（遊歩道）」をつくり、各研究棟の1階にはプロムナードに面したコミュニティスペースやショールームを設置。研究者や學生、地域住民などが集いやすく、交流しやすいまちづくりを進めています。

また、賑わい形成における人溜まり空間として、プロムナード上に「エントランスパーク」「コミュニティバーク」（建物を建てない空間）を設け、將來的に賑わいを創(chuàng)出するイベント空間として位置付けています。

さらに、プロムナードを通る人々に圧迫感を與えないよう、プロムナードに面する建物の上層階は雁行型にセットバックをかけ、快適性を創(chuàng)出。各棟の企業(yè)間で交流しやすくするため、フェンスのない開放的な地區(qū)としています。

人と人のつながり

パークやカフェ、イベントなどで交流を促す

人と人とのつながりが生まれるように、プロムナードやパークなどの空間を設計。音楽イベントやピッチイベントなどを通して、研究者同士が交流できる仕組みをつくっています。

ホテルの企畫プロデュースなどは、入川スタイル&ホールディングス株式會社が実施。A地區(qū)の基本コンセプトにいち早く賛同していただきました。當プロジェクトは、賑わいの創(chuàng)出に向けたインバウンド需要の取り込みや、進出企業(yè)と地域との連動といったエリアマネジメントも重要と考え、開発を行っています。

また、當社が設定したホテルのコンセプトに共感していただけるホテルオペレーターを見つけるのに苦労しましたが、株式會社東急ホテルズと株式會社ダブリューズカンパニーの參加を得て、賑わいのある街づくりを共に推進。A地區(qū)の重要な賑わい形成は、東急ホテルズが運営する川崎キングスカイフロント東急REIホテルが擔っています。ホテル1階のカフェはダブリューズカンパニーが運営。東急ホテルズと連攜してリバーサイド?アクティビティや音楽イベントなどを?qū)g施しています。

多摩川や羽田空港の眺めを楽しむホテルのレストラン多摩川や羽田空港の眺めを楽しむホテルのレストラン

資源の効率利用

世界初（※1）、使用済みプラスチック由來低炭素水素を活用

川崎キングスカイフロント東急REIホテルには、川崎市周辺で回収された使用済みプラスチックを原料に、昭和電工株式會社川崎事業(yè)所で生成した水素をパイプラインで供給。その水素を純水素燃料電池で電気に変換し、ホテル全體で使用する約3割の電気（および熱）を賄っています。なお、當ホテルは環(huán)境省「地域連攜?低炭素水素技術実証事業(yè)」に協(xié)力しています。

※1 當社調(diào)べ

電気?熱をつくる純水素型燃料電池電気?熱をつくる純水素型燃料電池

ホテルでは使用済みプラスチック由來の水素で発電したエネルギーを使用

自然環(huán)境との調(diào)和

多摩川の自然を楽しむリバーサイド?アクティビティ

A地區(qū)には、川崎市が管理する公園（殿町第二公園）が隣接しています。當初はA地區(qū)と公園との境界線上に高さ2m程のフェンスがありましたが、行政協(xié)議により取り払い、現(xiàn)在は一體的な空間として整備されています。

川崎キングスカイフロント東急REIホテルは、“The WAREHOUSE（倉庫）”をコンセプトに、京浜工業(yè)地帯に昔からあった倉庫が生まれ変わったようなリノベーション物件風のデザインを新築で表現(xiàn)。內(nèi)部空間はありのままの素材感が「味」となる斬新なデザインで、訪れるお客さまにこの場所らしさを深く印象付けています。

“The WAREHOUSE”を象徴するホテルフロント?ロビー “The WAREHOUSE”を象徴するホテルフロント?ロビー

また、ただ泊まるだけのホテルではなく、多摩川の堤防を使い、サイクリングやランニングといったリバーサイド?アクティビティを仕掛けています。さらに、気分転換のエクササイズ、多摩川を眺める大浴場でのリフレッシュ、羽田空港の夜景を一望するレストランテラスで飲むオリジナルクラフトビールなど、自然環(huán)境を取り込んだライフスタイルに合わせた滯在が楽しめる機能?空間としています。

A地區(qū)の施設?敷地などの空間管理は、大和ハウスプロパティマネジメント株式會社が行っています。

地域課題の解決（地域?行政との連攜）

地域住民の不安を払拭し、開放的な地區(qū)計畫を推進

計畫前、無機質(zhì)?無秩序な開発を危懼していた地域の不安を解消するため、川崎市と覚書を交わし、官民連攜でプロジェクトに取り組んでいます。懸念だった自然環(huán)境との調(diào)和に関しては、川崎市が資本を投下し、A地區(qū)の外構レベルに公園のレベルを合わせて整備していただいています。

A地區(qū)內(nèi)にある約100臺分の駐車スペースは、大和ハウスパーキング株式會社が運営?管理。駐車?入出庫の管理だけではなく、駐車スペースにてサイクルイベントなどのアクティビティや新車のプロモーション展示を行うなど、賑わいをつくりだすための運営も擔っています。

當社擔當者の聲

最寄り駅から徒歩15分程度かかる立地でのビジネスホテルの誘致、運営上バイオセーフティーレベルの設定が必要な研究機関の誘致、またそれらの機関?企業(yè)を誘致するための賃貸型ウェットラボの設計?建築といった、參考事例や実績が少ない分野での取り組みということもあり、日々試行錯誤の連続でした。

そのため、営業(yè)?設計?設備?工事を含めた各部署と連攜を図り、さらに外部の知識?力も使いながら、使えるリソースを最大限に使って進めているプロジェクトです。

このプロジェクトをきっかけに、地域住民や川崎市とのつながりが深まり、地域住民の方からは土地活用のご相談が増加。川崎市からは「新川崎?創(chuàng)造のもり」産學交流?研究開発施設整備事業(yè)を入札受注し、事業(yè)化を図りました。また、同様の開発ができないかと川崎市や他自治體からもご相談を受け、事業(yè)の機會が広がっています。

キングスカイフロントA地區(qū)は、當社はまちづくり企業(yè)として今後、スタートアップ育成の仕組みづくりを含めたエコシステムの構築を追求。発展性のある街をつくる流れの中で進出企業(yè)の建設ニーズを拾い上げ、次のビジネスチャンスにつなげていきたいと考えています。

東京本店建築事業(yè)部
第四営業(yè)部営業(yè)第二課
竹田雅史