不動(dòng)産売買におけるデジタルシフト

新型コロナウイルスの影響で、各分野において非対面による対応ニーズが高まっています。また、デジタル庁の発足などにより社會(huì)的にDX（デジタルトランスフォーメーション）が進(jìn)んでいることもあり、不動(dòng)産売買取引においても、IT重説（オンライン會(huì)議システムなどITを活用した不動(dòng)産取引における重要事項(xiàng)説明）に代表されるように、オンライン化、デジタル化が進(jìn)むものと思われます。
ご承知のように、賃貸におけるIT重説は、平成27年8月から平成29年1月までの社會(huì)実験を経て、平成29年（2017年）10月から本格運(yùn)用が始まっており、すでに3年が経過しました。売買取引については、法人間売買は平成27年8月から、個(gè)人を含む売買は令和元年（2019年）10月から社會(huì)実験が行われ（現(xiàn)在も継続中）、この度令和3年（2021年）4月より、法人間売買、個(gè)人を含む売買ともに本格運(yùn)用されることになりました。

2021年4月から本格運(yùn)用される売買のIT重説実施の流れ

不動(dòng)産売買におけるIT重説の大まかな流れは、以下の通りです。

• （1）事前に売主?買主からの同意を得ます。
  重要事項(xiàng)を説明する相手方のIT環(huán)境の確認(rèn)を行います。（Zoomなどのオンライン會(huì)議やSkypeなどのオンライン電話の環(huán)境確認(rèn)）
• （2）そのうえで、重説書面の電子化についてはまだ本格運(yùn)用前ですので、事前に重要事項(xiàng)説明書を送付します。（現(xiàn)狀では、メールでの送付などは認(rèn)められていません）

ここまでが事前の準(zhǔn)備で、ここからはIT重説の実施になります。

• （3）重要事項(xiàng)を説明する宅地建物取引士証の提示を畫面上で行います。次に、相手方の本人確認(rèn)を行います。
• （4）重要事項(xiàng)説明書の中身を説明します。

IT重説のメリット

國土交通省は売買におけるIT重説を?qū)毪工肭挨松鐣?huì)実験を行っています（現(xiàn)在も継続中）が、この実施に際して「IT重説のメリット」について説明しています。
その內(nèi)容は、以下の4つに集約できますので、簡(jiǎn)単に説明します。

• （1）遠(yuǎn)隔地顧客の移動(dòng)の問題解消
  國內(nèi)の遠(yuǎn)隔地に住む方の購入はもとより、海外の方による日本の不動(dòng)産購入実例が増えています。「重要事項(xiàng)説明を聞くためだけに來日」ということもあったようで、利便性が大きく向上します。
• （2）契約に係る費(fèi)用等の負(fù)擔(dān)軽減
• （3）重要事項(xiàng)説明を行う日程調(diào)整の幅が増える
  重要事項(xiàng)説明をする側(cè)と聞く側(cè)の日程調(diào)整の幅が広がります。個(gè)人の売買では土日に集中しているものが緩和される可能性があります。
• （4）來店などが困難な場(chǎng)合でも本人への説明が可能となる
  さまざまな理由で來店が難しい方の利便性が向上します。

IT重説は定著するのか？

現(xiàn)狀の社會(huì)の流れからするとIT重説は徐々に定著するものと思われますが、いくつかのはハードルがあると思われます。

これまでの社會(huì)実験期間に行われたアンケート結(jié)果（國土交通省「?jìng)€(gè)人を含む売買取引におけるITを活用した重要事項(xiàng)説明に係る社會(huì)実験【結(jié)果報(bào)告】」令和3年1月公表資料）を見ると、まず1つめは、6割以上は投資目的の物件売買であり、個(gè)人の実需（＝実際に持ち主が住む）物件で定著するのかどうか。
2つめは、1億円を超える物件が2％程度であり、高額物件でも行われるようになるのか。特に、実需物件の高額物件で定著するのか（本格運(yùn)用開始時(shí)には一定の価格制限を設(shè)けるようです）。
3つめは、IT重説の説明相手方の年齢をみると、60歳以上の方は約6％程度に留まり、比較的IT環(huán)境に不慣れと思われる世代が相手となり得るのか。

4つめは、重説を行う側(cè)（不動(dòng)産會(huì)社側(cè)）のITリテラシーの問題も同様のハードルがあると思えます。
昨今の流れで売買においてもIT重説を含めた業(yè)界のデジタルシフトは進(jìn)むものと思われます。デジタルシフトは効率性が増すため、コストの低下につながり、また新しい付加価値を生み出す源泉になります。しかし、いうまでもなく、IT重説ではセキュリティリスクを伴います。そのため、サービスの受け手がこうした恩恵を感じることがなければ、「いまのままでいいのではないか」と思うことにつながりかねないといえるでしょう。